リーダーシップに必要な要素は世の中で数多く語られているので、今日はあまり語られないセルフレスネスについて取り上げます。
リーダーの主眼は自分のことではないということ
セルフレスネスとは、無私のことです。
ケンブリッジ辞書では、下記のように自分のニーズより他者のニーズを優先する性質とあります。
セルフレスネスを自分自身が必要とするものよりも、他人が必要とするもの、欲するものを大切にする性質
Cambridge Dictionary
the quality of caring more about what other people need and want than about what you yourself need and want
つまり、リーダーになるということは、車で例えると、ドライバーが「私」から「部下」になるということです。
意図しない道を進んでいてもハンドルを奪おうとするのではなく、出来ることがあります。

セルフレスだから出来ること
セルフレスであると、より効果的にリーダーシップを発揮できることがあります。
- サポート:部下がより良くパフォーマンスを出来るよう、全力でサポートする
- 信頼:信頼関係を創るために自分をオープンにする、相手にとって脅威にならないよう心理的安全な環境を作る
- 内面:自分を妨げるものに邪魔されない、例えば、プライド、バイアス、経験、競争心、怒り、ねたみの感情
- マインド:過去の実績や経験に縛られることなく、今そこのあるものを引き出し、方法を見つけていく
セルフレス度チェック
そうは言っても、人間は利己的に考える方が自然なので、普通にしていたらセルフレスネスにはなりづらいです。
どの位、考えていることの内、自分が占めているか、チェックしてみましょう。

- 部下について今、最も気になっている事を挙げてください
- 「やる気がいまいち低い」(例)
- 前に「自分が」と後ろに「と思っている」をはめてみてください
- 「自分が「○○さんは、やる気がいまいち低い」と思っている」
- 次に「相手が」を入れてみてください
- 「相手が「自分は、やる気がいまいち低い」と思っている」
- 4.と6.を比べます。「自分が」の文章の方が正しければセルフ中心です。
日本語のクセ
日本語は、主語がなくても脳内で考えられる言語です。
そのため、「自分」を主語に考えていても気がつきにくいです。
セルフレスネスでは、主語は「相手」です。
主語をつけて考え、もし「自分」になっていたら、主語を「相手」に変えてみることで、リーダーとして何が出来るかの新しい発見につながります。
Photo by Mimi Thian on Unsplash
Photo by Cristofer Maximilian on Unsplash
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