ミーティングの形
マネージャーが実施するミーティングの構図に、山型がある。山頂はマネージャー、地図どおりに来ているか、登山者に一人一人に声がけをしていく。
どうだった?やれたか?やれなかったか?
マネージャーはチェックリストを小脇に抱えて、出来ていない部下がいると、がっかりしたり、叱咤激励する。
「なんで出来なかったのか?」
「次の工程はこう登りなさい」
誰の山か?
マネージャーは、部下に仕事を任命している。
2600mの○○山に、1年後までに登ってね。という命をくだしている。
会社によっては、2600m以上の山、という決め事だけで、2600m以上の山ならどれでもいいよ、という任命方法もあるだろう。
でも、共通して言えるのは、登るのは、”部下”の人だ。
以前この山を担当していたからと言って、マネージャーが先に登ったり、登山コースやペースまで、決めてしまっていては、”部下”の自由は何もない。
この山は誰の山なのか?
マネージャーの山は何か?
マネージャーは、”部門の目標達成”という山の他に、もう一つの山を登っていると言える。
それは、”部下を育てる”という山だ。
自分は以前2600mの山も、3000m級も登れた。
しかし、(仮に入社2年目と経験者採用の部下がいるとしよう)今は、低山しか登ったことがない部下と、トライアスロン経験者がいるだけで、登山の仕方を知らない。
そんな部下たちに、2600mの○○山に登れるよう、育てていく。
しかも、自分は登らずにだ。
そう、マネージャーの最大のチャレンジは、自分で部下の山を登らないこと。
部下が登れよう”育てる”のが自分の山だと認識しつづけることだ。
登らない時のミーティング
マネージャーが部下の山を登らずに、”部下を育てる”場合のミーティングの構図は、池だ。
部員全員が池のほとりに座り、高さや低さがなく、フラットな位置関係を実現する。
そこでは、こんな問いが出来るだろう。
「どんな登山コースを計画しているのか?」
「この一週間で、どの位まで達成できたか?」
「障害物や困ったことはあったか?」
「何かサポートできることはあるか?」
「山頂はどんな風に見えているか?」
分量で実現するフラットさ
“育てる”ミーティングのもう一つの重要な要素に、参加メンバー全員が、同じ分量だけ参加できるよう設定することだ。キーとなる分量は:ー
- 回答の分量:全員が気軽に回答できる問い
- 話す分量:同量に
- 見える分量:全員の顔が見えるように
ミーティングの最初の10分に、気軽な問いを出すことで、チーム感がでるチェックインが可能になる。
また、ハイブリッドワーク環境(出社&リモート)の場合は、池の周りに座ると全員の顔が見えるのと同じよう、全員の顔が画面に映るよう工夫しよう。
あなたの山は何ですか?どんな形のミーティングをしていますか?
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