誰にでもあるバイアス

バイアスとは、人が持っている、考えの偏りや、偏った物の見方の事を指します。偏見は自分で気をつけることが出来ますが、今回取り上げるのは、”無意識のバイアス”です。

日本語では、アンコンシャス・バイアスとも表現されます。

無意識バイアスは、”誰もが持っている、意図的でない無意識の選択”です。

「脳があれば、そこには必ずバイアスがある」とニューロリーダーシップ研究所では指摘しており、バイアスは無くそうとして無くなるものではないとしています。

バイアスの影響を軽減させたい

では、リーダーは自身の無意識なバイアスとどう向き合えばいいのでしょうか?

バイアスがネガティブに働く場面が、「意思決定」時です。意思決定時には、出来るだけバイアスを軽減し、狭い視野で判断しないようにすることが必要です。

特に、人にまつわる意思決定時、採用や評価面談では、ニュートラルな判断が求められます。

バイアスの軽減が必要な意思決定時

どんな無意識バイアスがあるのか?

ニューロリーダーシップ研究所(NLI)のブログ、”The 5 Biggest Biases That Affect Decision-Making”では、バイアスには次の5つのカテゴリーがある事がリサーチで分かってきたと述べています。

では5つバイアス、類似バイアス、便宜バイアス、経験バイアス、距離バイアス、安全性バイアスを、一つずつ見ていきましょう。

類似バイアス

”自分に似ている人は、他の人よりも優れている”

類似バイアス

脳は人を、”グループ内” ”グループ外”のカテゴリーに分ける性質があります。

グループ内を、ややポジティブに捉え、グループ外の人をややネガティブに捉えます。さらに、グループ外の人を見る際に、個人を単一体として見ずに、一般化、ステレオタイプ的に見る傾向があります。

  • 軽減方法 他の人と共通項を見つけてから意思決定をする

便宜バイアス

”自分が正しいと感じたら、真実に違いない”

便宜バイアス

脳は、急いでいる時や忙しい時はてっとり早い方法をとりたがります。つまり、脳に負荷がかかっている時はメンタルショートカットを取るのです。

理由は、脳は大量のエネルギーを使う臓器のため、このバイアスでなるべくエネルギーを消費しないようにしています。

  • 軽減方法 全ての情報を考慮する

経験バイアス

”自分の見た物は正確であり、包括的に見た”

経験バイアス

これが発生する理由は、脳の認識の作られ方に起因します。

脳はまず、感覚器からのインプットをすべて集めます。そして、外部からのインプット情報を、既にもっている内部の知識や信念やゴールと合体させて、認識を作ります。つまり、同じ事象を見ても、人によって内部の経験や知識が異なるため、同じ認識は生まれません。解釈の違いや、違う点に気がついたりします。

  • 軽減方法 違う考えを持つ人に考えを聞きにいく


距離バイアス

”遠いものより、近いものの方がより良い”

距離バイアス

脳は、最近発見されたプロキシミティネットワークにより起こります。

  • 軽減方法 時間や距離の要素を一度外して意思決定する

安全性バイアス

”悪いことの方が、良いことより強い”

安全性バイアス

脳は、脅威をより感じやすいように出来ています。

  • 軽減方法 他の人のために意思決定する、他の人に推薦するとしたらどちらを選ぶかを考える

バイアスを知ることで

バイアスを知ることで、部下との関係に息詰まった時や、育成方法に悩んだ時、自分の見解がどこから来ているのかを考える糸口になります。

無意識バイアスは、無意識ですが、適宜自分に問うことで意識下にあげることが可能です。

  • 部下に対する自分のモヤモヤはどこからくるのか?
  • 自分と似ていないからといってジャッジが曇っていないか?
  • 自分が経験したことのクローンを作ろうとしているのか?

部下の方と会話するとき、自分はどのようなバイアスがあるか、探索してみてください。